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介護しながらも“自分らしさ”を保つ方法

心と体のケア

こんにちは。

誰かの世話をして、スケジュールはその人中心、趣味も外出もおしゃれも気づけば後回し…。

そんな介護の日々が続くと、

「自分という存在がなくなっていくような感覚」に包まれることはありませんか。

介護は人生の中でも大きな負担と変化をもたらします。

「しんどい」と感じたり、「前みたいに笑えない」と思うことも増えると思います。

今回は「介護を続けながらも、私らしさを守るにはどうすればいいか?」について、

現場の声や調査結果をまじえながら、具体的にご紹介します。

このブログの優しい気持ちをイメージする画像

「自分らしさ」が失われていく感覚とは?

介護が始まると、まず最初に変わるのが日常の優先順位です。

「今日は病院の付き添い」「デイサービスの送迎」「薬の管理に食事の準備」——。

気がつけば、生活はすべて“介護を軸に”回るようになります。

「あの映画、観に行きたいな」 「新しい服が欲しいな」 「たまにはひとりでカフェに行きたい」

そんな想いがあっても、「今はそんなこと言ってる場合じゃない」と、

気持ちを飲み込む日々が続いていきます。

こうして“自分”を後回しにし続けるうちに、心の奥に「空っぽな自分」が現れてくるのです。

介護しながらも自分の時間を持つことは大事。自分の時間を好きな映画に費やすイメージの画像

「あなたがいてこその介護」なんです

介護をしている人は、往々にして「私が頑張らないと」「私がやらなきゃ」と思いがちです。

責任感が強く、やさしく、真面目な人ほど、自分に無理をさせてしまいます。

でも、だからこそ——。

「あなたという人間が元気でいること」が、

介護を長く、穏やかに続けていく一番のポイントなのです。

たとえば、介護をしながらうつ状態に陥った家族介護者は、約4人に1人と言われています。

精神的・肉体的に限界を超えてしまうと、介護そのものも立ち行かなくなってしまうのです。

だから、まず自分自身に「私は大切な存在なんだ」と何度でも言ってあげてください。

“自分らしさ”を守ることは、介護のためでもあるのです。

罪悪感を手放すことが、第一歩

「私ばっかり楽しんじゃいけない」 「まだ元気なうちは、もっと尽くさなきゃ」

「この人が苦しんでいるのに、私が笑ってていいの?」

こんなふうに思ってしまうことありますか?

あなたが笑顔でいられること、それは決して悪いことではありません。

むしろ、介護されている側にとっても、「あなたが笑っていてくれる」ことが、

なによりの安心につながることもあるのです。

罪悪感を手放すには、まず“思い込み”に気づくことです。

「こうでなければいけない」「ちゃんとしていない私はダメ」——

そんな固定観念を、少しずつゆるめていくことで、心は軽くなっていきます。

「自分の時間」は“意識して作る”もの

忙しい介護生活の中で、「自分の時間を持とう」と言われても、

「そんなヒマなんてない」と思う方も多いかもしれません。

でも実は、“長時間の自由”を求める必要はありません。

ほんの10分、15分でいいんです。

 ・朝、コーヒーをゆっくり飲む

 ・お気に入りの音楽を1曲聴く

 ・日記に一言だけ今日の気持ちを書く

こうした“小さな自分時間”を積み重ねることで、 少しずつ、自分の軸が戻ってくるのです。

小さな自分時間に、朝のゆったりした一杯のコーヒーがある。朝食のイメージ画像

“自分らしさ”を支える3つの柱

介護をしているからこそ、自分自身を見失わないようにするためには、

意識して「自分さしさの土台」を整えることが大切です。

ここでは、その支えとなる3つの柱をご紹介します。

「つながり」— 誰かと話せる場所を持つ

介護生活が続くと、人とのつながりがどんどん希薄になっていく感覚がありませんか?

 ・友人とのランチに行けなくなった

 ・仕事のつきあいも減った

 ・SNSすら見る余裕がない

そんな中で、自分の想いを吐き出せる場所や人の存在は、

心のバランスを保つうえでとても大切です。

介護者向けのオンラインコミュニティ、地域包括支援センターの相談窓口、訪問看護師さんや

ケアマネージャーとの日常会話——。

ちょっとした雑談でも「わかってもらえた」という安心感が、

“自分らしさ”を支える栄養になります。

「選択」— 小さなことでも、自分で決める

介護生活では、どうしても「やらなきゃいけないこと」に追われがちです。

でも、そんな中でも、自分の意志で「選ぶ」ことを忘れないでください。

 ・今日はこの服を着る

 ・このお茶を飲む

 ・この本を読みたい

小さなことでも「自分で選ぶ」経験は、「私の人生は私のものだ」という感覚につながります。

“選択肢のある暮らし”は、どんな状況においても、心に自由とゆとりを与えてくれるんです。

「表現」— 想いや感情を表に出す

我慢強い人ほど、つらさを飲み込んでしまいがちです。

「弱音を吐いたら、もっとしんどくなる」 「文句を言ったら、甘えだと思われそう」

でも、感情をためこむことは、ストレスの温床になります。

言葉にして、文字にして、時には絵や写真でもいい。

「今、私こんなふうに感じてるんだ」と、自分の気持ちを外に出すことは、心のデトックスです。

介護日記、ブログ、SNS、誰かへの手紙…。

方法は何でもいいから、自分の気持ちをちゃんと“外に出す”こと、

それが“自分らしさ”の回復につながる大切なステップです。

頼れるものは、ちゃんと頼っていい

実は、”頼る”という選択肢こそが、“自分らしさ”を守るためには不可欠なんです。

たとえば、訪問介護サービスやデイサービス、福祉用具レンタル、ショートステイなど、

使える制度やサービスは、どんどん活用していきましょう。

頼ることで得られる「自分の余白」は、心の回復にもつながります。

そしてなにより、周囲に「助けて」と言えることは、弱さではなく“強さ”の証。

その強さこそが、あなたの”自分さしさ”を守ってくれるんです。

「がんばりすぎない」って、かっこいい

介護をしている人の中には、常に100点を目指して

“完璧にこなすこと”を自分に課してしまう人もいます。

でも、本当の強さって、「ちゃんと休むこと」「弱音を吐けること」なんです。

がんばる姿も素敵だけど、がんばりすぎない姿は、もっと素敵。

むしろ、「100点を目指さないこと」が、心の健康を保つ秘訣でもあるんです。

料理がコンビニ弁当の日があってもいい。

掃除が行き届かない日があってもいい。

イライラしてしまっても、それは人間らしさです。

「今日は60点くらいだったな」——そんな日を積み重ねながら、

無理のないペースで介護を続けていくことが、

“自分らしさ”を保ちながら生きるための、いちばん大切なスタイルです。

「自分らしさ」は、弱さもダメさも含めて、

“まるごとの自分”を受け入れることから始まります。

そしてそれが、介護生活に小さな光を灯してくれるはずです。

自分らしさを見失わずに、たまには弱音を吐き、ちゃんと休んでいくことが介護生活に小さな光を灯してくれるというイメージの画像

最後に

誰かのために尽くすことは、本当に尊いことです。

でも、だからこそ、自分のことも大切にしてあげてください。

疲れたときは立ち止まってもいい。

迷ったときは助けを求めてもいい。

泣きたくなったら、ちゃんと泣いていい。

あなたは、あなたのままでいていいんです。

“自分らしく”いられる介護は、 やさしさとしなやかさに満ちた、

きっと長く続けられる介護になります。

これからも、あなたらしさを大切にしながら

穏やかに、一歩ずつ進んでいけますように。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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参考

  • 厚生労働省「介護者の生活と心理的影響に関する調査報告」
  • NHKハートネット「しんどいを言葉にする介護」
  • 日本在宅ケア学会誌「自己ケアと介護継続の関係性」
  • 介護者支援ガイドブック(厚生労働省監修)

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