こんにちは。
「気づいたら、自分のことが後回しになってた…」
在宅介護をしていると、そんなふうに感じる時が誰にでもあると思います。
お世話する側が心身ともに疲れきってしまうと、
介護そのものが続けられなくなってしまうこともあります。
この記事では、「体力を消耗し切ってしまう前にできること」をテーマに、
無理をせず続けられる在宅介護のコツをお伝えします。
少しでも「そうか、こうすればいいんだ」と気づけるヒントになればうれしいです。

まずは「完璧を目指さない勇気」から
在宅介護を始めたばかりの頃、多くの人が「ちゃんとやらなきゃ」「自分が頑張れば何とかなる」
と思いがちです。
でも、その頑張りが長く続くとは限りません。
むしろ、最初に全力を出しすぎてバテてしまう方のほうが多いのです。
たとえば、食事も手作りで栄養バランスを考え、掃除もきっちり、
通院の付き添いも完璧にこなそうとすると…休む暇がなくなってしまいます。
「手抜き」ではなく「力の抜きどころを知る」ことが、
在宅介護を長く続けるための大切なコツなんです。
介護はマラソンのようなもの。
短距離走のように走り続けたら、途中で息切れしてしまいます。
「今日はここまででいい」と思える柔軟さが、結果的にお互いを守ることにつながります。
体力を守るために意識したい「3つの習慣」
1つめは「こまめに休むこと」
介護は動作が多く、意外と筋肉も使います。
立ったりしゃがんだり、抱えたり支えたり…気づけば一日中動きっぱなし。
1時間に一度でも、腰を伸ばして深呼吸したり、温かいお茶を飲むだけでもリセットになります。
2つめは「自分の睡眠時間を死守すること」
夜中のトイレ介助や、見守りが必要な場合は難しいかもしれませんが、
日中に仮眠をとるなどして“自分の休息”を確保する工夫をしましょう。
「寝るのも仕事のうち」ぐらいに思っていいんです。
3つめは「食べることをおろそかにしないこと」
食事の支度に追われると、自分はパンとコーヒーだけで済ませてしまう…
そんな方も多いですよね。
でも、体力を保つためには、しっかり食べることが欠かせません。
冷凍総菜や宅配弁当を利用してでも、きちんと食べることを意識しましょう。
「ちゃんと食べて、ちゃんと寝る」──
基本的なことのようですが、在宅介護ではそれが一番難しく、一番大事なことなんです。

家の中の動線を見直して、ムダな動きを減らそう
介護をしていると、何度も同じ場所を行ったり来たりすることがあります。
たとえば、おむつや着替えが別の部屋にある、介護用品が取りにくい位置にある…
そうした小さな不便が積み重なると、体力の消耗につながります。
そこでおすすめなのが、「ワンアクションで取り出せる仕組み」を作ること。
たとえば、よく使うものはカゴにまとめてベッドのそばに置く。
介護用品は種類ごとに分けず、1日の流れに合わせてセットにしておく──
そんな工夫だけでも、動きがぐっとラクになります。
便利グッズを買うより、まず「動線の見直し」から始めると意外な発見があるかもしれません。
「自分ひとりでやらなきゃ」と思わないで
在宅介護をしている人の多くが、どこかで「これは自分の責任だから」「他の人に頼んじゃ悪い」
と感じています。
でも、介護を“ひとりで”抱えることは、長い目で見ると本当に危険なんです。
疲れきってしまったら、介護を続けること自体が難しくなります。
最悪の場合、共倒れ…なんてことにも。
そうなる前に、「頼る力」を身につけることが、在宅介護を続けるための大切な一歩です。

家族で役割分担を話し合おう
まずは家族の中で、できること・できないことをはっきり話してみましょう。
たとえば、兄弟姉妹がいるなら「金銭面は兄が担当」「通院の付き添いは私」など、
できる範囲で役割を分けるだけでも気持ちが軽くなります。
話し合うときは、「できることベース」で考えるのがポイントです。
「やってくれない」よりも「ここをお願いできる?」という言い方にするだけで、
相手も前向きに動いてくれることが多いです。
そしてもうひとつ大切なのが、「完璧な分担はない」と知ること。
その時々でバランスが変わってもいいし、得意・不得意があるのも自然なこと。
お互いの負担を“見える化”しておくと、感情のすれ違いを防げます。
地域やサービスを上手に活用する
在宅介護には、実はたくさんの支援があります。
でも「どこに頼んだらいいのかわからない」「どこまでお願いしていいの?」
と戸惑う人も多いですよね。
まず相談してほしいのが、地域包括支援センターです。
介護保険の申請、ケアマネジャーの紹介、利用できるサービスの提案など、
無料で相談にのってくれます。
「こんなこと聞いていいのかな?」という内容でも大丈夫。
職員さんは慣れていますし、どんな家庭にも合った提案をしてくれます。
また、訪問介護(ホームヘルパー)を利用すれば、
入浴・掃除・買い物などをサポートしてもらえます。
通所介護(デイサービス)では、食事や入浴、レクリエーションを楽しみながら過ごせるため、
介護する側もひと休みできます。
「サービスを使う=手抜き」ではありません。
それはむしろ、家族の体力と笑顔を守るための“賢い選択”なんです。
ケアマネジャーさんとの関係づくりも大事
在宅介護を続けるうえで、ケアマネジャーさんの存在は本当に心強いです。
介護保険サービスの調整だけでなく、ちょっとした悩みの相談にも乗ってくれるパートナーです。
「疲れがたまってきた」「夜間の見守りが大変」「もう少し自分の時間がほしい」──
そんな小さなことでも話してみましょう。
ケアマネさんは、必要に応じてサービスを増やしたり、事業所を調整してくれたりします。
もし相性が合わないと感じた場合も、変更は可能です。
介護は長い付き合いになりますから、遠慮せず“話しやすい人”と組むことが大切です。
「息抜き」はサボりじゃない
在宅介護をしていると、「出かける時間なんてない」「私がいないと心配」
と思うかもしれません。
でも、ほんの数時間でもいいんです。
外の空気を吸ったり、友達とお茶をしたり、自分の世界を保つことが大切です。
デイサービスやショートステイを利用して、一日だけ“介護を休む日”をつくるのもおすすめ。
最初は罪悪感があるかもしれませんが、休むことは介護を続けるための「メンテナンス」です。
誰だって、ガソリンが切れた車では走れません。
それと同じで、介護する人にもエネルギーを補充する時間が必要なんです。
心のバランスを保つコツ −「できない自分」を責めないで
介護の悩みは、体の疲れだけではありません。
「どうしてあの時あんな言い方をしてしまったんだろう」「もっと優しくできたはずなのに」──
そんな後悔や自己嫌悪を抱えてしまう人も少なくありません。
でも、介護をしているあなたが優しくないわけはないんです。
人間ですから、疲れもたまります。
イライラする日も、泣きたい夜もあります。
そんな時は、「それでもちゃんとやってる」と自分を認めてあげてください。
完璧じゃなくても、愛情はちゃんと伝わっていますから。

気持ちを言葉にして外へ出す
心の中にため込むと、どんどん苦しくなります。
「疲れた」「もう限界かも」と口にするだけでも、少し楽になります。
家族や友人、ケアマネジャーさん、あるいはSNSの介護コミュニティなど、
話せる相手を持っておくことはとても大切です。
同じように介護をしている人と話すと、
「自分だけじゃないんだ」とホッとできることもあります。
もし身近に話せる人がいないときは、地域の相談窓口や、
介護者支援団体の電話相談も利用できます。
話すことで、自分の気持ちを整理するきっかけにもなりますよ。
「できていること」に目を向ける習慣を
人はどうしても、「できなかったこと」ばかりに目が行きがちです。
でも、介護の日々の中には、たくさんの「できていること」が隠れています。
今日はちゃんとご飯を食べてもらえた。
転ばずに過ごせた。
笑顔を見られた。
──それだけで、十分にすごいことなんです。
ノートに小さな「できたこと」を書いてみるのもおすすめです。
振り返ったとき、「私、けっこう頑張ってたんだな」と思える日がきっときます。
「感情を切り替えるスイッチ」を持とう
介護中は、時間の区切りがあいまいになりがちです。
朝も夜も関係なく動く生活の中で、気持ちをリセットするのは難しいですよね。
そんな時に役立つのが「気持ちを切り替えるスイッチ」。
たとえば、お気に入りの音楽を聴く、温かいお風呂にゆっくり入る、
夜寝る前に好きな香りを楽しむ…。
たったそれだけのことでも、心の中の緊張がふっとゆるみます。
「介護」と「自分の時間」をきちんと区切る。
それができるだけで、心のエネルギーが長持ちするんです。

「ありがとう」は自分にも向けていい
介護の中で「ありがとう」と言われることが少なくて、つらくなる人もいます。
でも、ありがとうは他人に言われるものだけじゃなく、自分で自分に言ってもいい言葉なんです。
今日も一日よく頑張ったね。
泣きたい気持ちをこらえたね。
それでもちゃんと向き合ってるね。
──そんなふうに、自分の背中をそっと撫でてあげるような気持ちで
「ありがとう」と言葉をかけてあげましょう。
おわりに − “あなたの笑顔”が介護の力になる
在宅介護は、決してラクではありません。
でも、あなたが笑顔でいることが、何よりの「支え」になることがあります。
介護される人にとっても、「自分のせいで家族が疲れている」と感じるのはつらいもの。
だからこそ、あなた自身が元気でいることが、いちばんの優しさなんです。
もし今、疲れや不安でいっぱいの方がいたら、どうか覚えていてください。
「一人で背負わなくていい」ということを。
あなたの周りには、あなたを助けてくれる制度やサービスが
ちゃんとあるということを。
いつも応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参考
- 「自宅で介護するコツ」看護ネット
- 「自宅で介護は難しい?在宅介護が上手くいく3つのコツ」みゆきの里
- 「介護が辛いと感じた時に読むガイド」iL
- 「自宅で介護する際の初期対応と心構え」my介護の広場
- 「親の在宅介護で疲れを感じていませんか?」わたしの看護師さん
 
  
  
  
  




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