認知症でも入れる施設は?症状別おすすめタイプ

認知症ケア

こんにちは。

ご家族に認知症の方がいると、

「この先、どういう施設があるの?」「まだ在宅で頑張れるのかな?」

「もし施設に入るなら、どこを選べばいいんだろう?」といった悩みが尽きないですよね。

しかも、インターネットで検索すると専門用語が多くて難しく感じることもあると思います。

そこで今回は、できるだけ分かりやすい言葉で

「症状の程度に合わせた施設選びの目安」をご紹介していきます。

最初にポイントをまとめると、こんな感じです。

 ⚫︎まだ初期の段階なら、自宅や軽度の介護サービスでも安心して暮らせることが多い

 ⚫︎中等度になったら、安全面を考えて「グループホーム」や「小規模多機能型居宅介護」などの

  利用を検討するのがおすすめ

 ⚫︎進行して日常生活が難しくなったら、医療や介護が一体となった施設が向いている

認知症の方を受け入れる施設はたくさんありますが、

「どこでも大丈夫」というわけではありません。

この記事では、認知症の進行段階ごとに「おすすめの施設タイプ」を紹介していきます。

読むことで「今の親に合った選択肢は何か」が少し見えてくるはずです。

では、ひとつずつ詳しく説明しますね。

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認知症の症状が軽い場合におすすめの施設・サービス

まずは「まだ症状が軽い段階」のお話から。

たとえば、物忘れがちょっと増えてきたけれど、

身の回りのことはほとんど自立できているというケースです。

この時期は大きな施設に入る必要はまだなく、できる限り「住み慣れた自宅」で過ごしつつ、

必要なサポートを追加するのが理想です。

① デイサービス(通所介護)

週に数回通い、体操、レクリエーション、入浴などを受けられるサービスです。

日中の安全確保や、孤独感を減らすためにとても役立ちます。

またご家族にとっても「介護の休息時間」となるので、早めに利用して慣れておくと安心です。

② 訪問介護(ホームヘルパー)

自宅にヘルパーさんが来て、掃除や食事作り、身の回りのケアをしてくれるサービスです。

「まだ施設に入る段階ではない」と思っていても、

ちょっとした支援があるだけで生活がぐんと楽になります。

③ サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

「一人暮らしが心配になってきた」というケースでは、

見守り体制のあるサ高住に移る選択肢もあります。

まだ介護度が低くても入居でき、

必要な分だけ介護サービスをつけられるので自由度が高いのが特長です。

この段階では、まだ「完全に施設に入らなきゃ!」というよりは

「ちょっと支援を足して安全に暮らす」イメージが近いかと思います。

軽度の認知症施設の利用者とスタッフのイメージ画像

認知症の症状が「中等度」になったらおすすめの施設

中等度の認知症というのは、例えば次のような特徴が見られる段階です。

 ・料理や買い物、金銭管理が難しくなってきた

 ・日常生活の中でミスや失敗が増え、安全に暮らすのが少し心配になる

 ・時間や場所の感覚が曖昧になり、「今日はいつ?ここはどこ?」と混乱することがある

 ・身の回りのことが一人では難しくなり、介助が必要になる場面が増えてきた

この段階では「まだ自宅で暮らしたい」という気持ちを尊重しつつも、

転倒や徘徊のリスク、孤立への不安を考える時期でもあります。

そんなときにおすすめなのが以下の施設やサービスです。

① グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

認知症の方が少人数(だいたい5〜9人程度)で共同生活を送る施設です。

家庭的な雰囲気の中でスタッフに見守られながら過ごせるので、安心感があります。

「大きな特養や老人ホームだと不安」という方には、

アットホームな雰囲気のグループホームがぴったりです。

ポイント:

入居できるのは「認知症」と診断された方に限られており、

診断書が必要になるケースが多いです。

また、スタッフが一緒に料理や掃除などの日常動作をしてくれるため、

なるべく「できることを続ける」支援が中心になります。

② 小規模多機能型居宅介護

専門用語っぽいですが、仕組みはシンプルです。

「通い(デイサービス)」「訪問(ホームヘルパー)」「泊まり(ショートステイ)」

の3つを一体的に利用できるサービスです。

たとえば…

 ・普段は「通いサービス」を利用して日中を安全に過ごす

 ・夜間ご家族が出かける時だけ「泊まりサービス」を使う

 ・必要な時に「訪問サービス」でヘルパーさんが家に来てくれる

このようにフレキシブルに使えるのが魅力で、

「自宅に住み続けながら安心できる仕組み」が整うのが特長です。

③ 有料老人ホーム(介護付きタイプ)

介護付き有料老人ホームでは、24時間体制で介護スタッフが常駐しています。

認知症の進行にもある程度対応できるので、

「自宅での生活が限界になってきた」と感じたら候補になります。

施設によってレクリエーションの内容や環境がかなり異なるので、見学がとても大事になります。

「入居したらもう出られない」というイメージを持つ方もいますが、

実際には体験利用や短期入居ができるところも増えています。

中度の認知症施設の利用者とスタッフのイメージ画像

認知症の症状が「重度」になったらおすすめの施設

重度の認知症になってくると、次のような特徴がみられるようになります。

 ・食事・排泄・着替えなど、ほとんどの生活動作に介助が必要になる

 ・昼夜が逆転してしまい、夜間の介護が大変になる

 ・徘徊や転倒の危険が増え、ご家族だけで見守るのが難しくなる

 ・誤嚥や肺炎など、医療面の心配が増えてくる

この段階では「医療」と「介護」が両方必要になるケースが多く、

医療ケアに対応できる施設が安心です。

① 特別養護老人ホーム(特養)

介護度が要介護3以上でないと入居できないことが多いですが、

重度の認知症の方が多く暮らしています。

24時間体制で介護スタッフが支援してくれるので安心です。

費用は比較的抑えやすいのもメリットですが、入居待機が長いのがデメリットでもあります。

② 介護老人保健施設(老健)

医療とリハビリの両方に力を入れている施設で、病院と自宅の中間のような存在です。

例えば「入院から退院になったけど、

すぐ自宅に戻るのは不安」というケースでよく利用されます。

ただし基本的には「在宅復帰」が目的なので、長期入居よりも一時的な利用に向いています。

③ 医療対応型有料老人ホーム・介護医療院

重度の認知症に加えて持病がある場合などは、

医療と介護がしっかり一体化している施設がおすすめです。

点滴、痰の吸引、胃ろうなど医療的処置も受けられる環境が整っているところもあります。

④ 在宅+24時間訪問サービス

実は「施設入所」だけが答えではありません。

近年は「看護や介護を24時間体制で訪問してくれる仕組み」も整ってきています。

どうしても住み慣れた自宅で最後まで暮らしたい、という方には心強い選択肢になります。

重度の認知症施設の利用者とスタッフのイメージ画像

まとめ:施設選びは「症状+希望」のバランスで

ここまで、軽度〜重度までの認知症の方にあう施設を見てきました。

改めて整理するとこんな感じです。

 ⚫︎軽度: デイサービス、訪問介護、サ高住など「ちょっとプラスの支援」

 ⚫︎中等度: グループホーム、小規模多機能、有料老人ホームなど「見守りと介護を両立」

 ⚫︎重度: 特養、老健、医療対応施設、在宅+訪問体制など「医療と介護の連携」

施設選びは「症状」だけでなく、ご本人やご家族の希望もすごく大切です。

「できるだけ自宅で」「費用を抑えたい」「医療面を優先したい」など、

何を大事にするかによってベストな選択肢は変わってきます。

また、実際に見学してみると雰囲気が大きく違います。

パンフレットやホームページの情報だけで判断するのではなく、

必ず施設に足を運んで「ここなら安心できる」と感じる場所を選ぶのがおすすめです。

同じ施設タイプでも運営法人や地域によって体制が異なるため、

「実際に見学すること」がとても大切です。

認知症でも入れる施設はたくさんありますが、

症状や性格、ご家族の希望によって「合う・合わない」があります。

軽度ならサ高住や自立型有料老人ホーム、馴染みやすさを重視するならグループホーム。

中度なら介護付き有料老人ホームや小規模多機能型、

重度になれば特養や老健、医療型病院も選択肢に入ります。

大切なのは「今の親に合っていること」と「これから先の見通しを持つこと」です。

早めに情報収集をして、見学や相談を重ねながら納得できる選択をしてください。

施設選びが大事だというイメージの施設の画像

さいごに

認知症の介護は、ご本人もご家族もとても大変です。

一人で抱え込もうとせず、ケアマネジャーさんや地域包括支援センターに相談しながら、

一歩ずつ進んでいきましょう。

「どの施設なら安心かな?」と考えることは、ご本人の人生を守ることにつながります。

少しでもこの記事が、施設選びの参考になれば嬉しいです。

いつも応援しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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参考・出典

  • 特別養護老人ホームと介護老人保健施設の違い(LIFULL介護)
  • 特養と老健の違い(ホスピタルメント)
  • 比較表でわかる特養と老健の違いとは?

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