こんにちは。
今日は、介護を受ける方が感じやすい「孤独感」について、
そしてその心に寄り添うために家族ができることを、一緒に考えていきたいと思います。
私たちは、介護の話をする時、どうしても「する側」の苦労に注目しがちです。
確かに、介護には肉体的にも精神的にも負担がかかりますし、
それは決して軽いものではありません。
でも、今回はすこしだけ視点を変えて――「される側」の気持ちに寄り添ってみましょう。

「寂しい」って、なかなか言えない
高齢になって体の自由がきかなくなったり、
病気の後遺症で思うように話せなくなったりすると、
人との関わりがぐんと減ってしまいます。
外に出る機会も少なくなり、
「話すこと」と「聞いてもらうこと」のバランスが崩れてしまうんですね。
実は、介護される方が一番感じやすいのが、「自分が何にも役に立てていない」と思うこと。
それが、じわじわと「孤独感」へ繋がってしまうんです。
「ありがとう」「いてくれて嬉しいよ」そんなふうに言われるだけで、
「自分にはまだ意味がある」と思えるのに…
本人の方からは、なかなか「寂しい」なんて言い出せません。
気をつかってしまうからです。
[PR]「介護される=我慢すること」だと感じてしまう現実
介護される立場になると、
「迷惑をかけてはいけない」
「手を煩わせたくない」
「我慢しなきゃ」と思う方がほとんどです。
「お世話してもらってるし、文句なんて言えない」
「痛いって言ったら申し訳ない」
「娘(息子)は仕事で疲れてるのに、わたしなんかの話…」
本音の一歩手前で、言葉を飲み込んでしまう――
そんな日々が続くと、心の奥にポツンと空洞のような「孤独」が生まれていきます。
家族がまず気づいてあげたいこと
大切なのは、「何かしてあげること」よりも、まずはその人の“気持ち”に気づくこと。
そして、それを「わかってるよ」「感じてるよ」と、さり気なく伝えてあげることなんです。
それは、特別なことじゃありません。
ほんのひとこと、何気ないやりとりの積み重ねが、孤独感をそっと和らげる力を持っています。
「話を聞く」以上に大切なこと
介護される側の方は、ただ話を聞いてほしいだけではなく、
「自分を見てくれている」と感じることがとても重要です。
言葉だけでなく、目を合わせたり、軽い触れ合いを意識することで、その気持ちは伝わります。
たとえば、忙しくても「今、あなたのことを考えているよ」という気持ちを、
ちょっとした表情や身振りで伝えることができます。
そんな小さな心づかいが、孤独を和らげるのです。
[PR]「聞き役」になるという心構え
介護される方の話は、時に繰り返しや長話になることもあります。
でも、そこで「早く終わらせたい」と思うのではなく
焦らずに受け止めてあげることが大切です。
「それでどうなったの?」
「それは大変だったね」と優しく問いかけることで、
相手は「話を大切にされている」と感じ、心が軽くなります。
小さな「ありがとう」が大きな力に
介護される側は、「役に立てていない」と感じやすいものです。
そこで、家族からの小さな「ありがとう」や「助かってるよ」という言葉が、
どれほど励みになるか計り知れません。
言葉が照れくさいなら、手を握ったり、笑顔を向けるだけでも十分です。
大事なのは、相手の存在を認めることです。
そんな思いを一言伝えるだけで、お互いの“孤独”が少しずつ減っていくこともあるのです。
一緒に過ごす時間の意味
一緒に何かをする時間は、介護される方にとっては大きな意味を持ちます。
趣味を共有したり、昔の思い出話を聞かせてもらったり、
ただ隣にいるだけでも「孤独感」が和らぎます。
大切なのは、質よりも「共にいる」という安心感です。
家族のその存在自体が、心の支えになるのです。
「できたこと」を一緒に喜ぶ
介護される方が少しでも自分でできたことがあったら、
大げさなくらい褒めて、喜び合ってみましょう。
「今日は自分でお茶を入れられたね」
「ゆっくりだけど歩けたね」
――そんな小さな達成感は、本人の自信につながり、
「自分にもまだできることがある」という希望になります。
誰かに認めてもらえることは、孤独感をやわらげ、自己肯定感を育てる大きな力になります。
[PR]「昔話」を大事にする
高齢の方にとって、昔の思い出を語ることは心のリハビリとも言われています。
特に、自分が元気だった頃や、家族との思い出を誰かに聞いてもらうだけでも、
幸福感を感じることができます。
「それ、小さい頃に聞いたなぁ」
「おばあちゃん、それ何回目〜(笑)」と、やわらかい気持ちで受けとめてみましょう。
その会話が、心のつながりを育ててくれます。
「沈黙」も受け入れる
ときには、会話がなくてもいいんです。
横に座っているだけ、お茶を一緒に飲んでいるだけ、テレビを同じタイミングで笑って見るだけ。
その静かなひとときにも、
「あなたと一緒にいるよ」というメッセージはしっかり込められています。
最後に
介護は、する人もされる人も孤独の日々の連続です。
けれど、“人として誰かに大切にされている”という感覚があれば、
孤独感は少しずつやわらいでいきます。
「一緒にいる」「あなたを思っている」その気持ちを、どうか伝え続けてください。
誰かの心をそっと包む言葉や態度には、大きな力があります。
あなたの介護の時間が、少しでもやさしいものでありますように。
応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
[PR]参考
- 日本老年学会「高齢者の孤独緩和に関する情緒的支援の研究」
- 日本看護研究学会誌「高齢者の孤独感に関する文献レビュー」
- 厚生労働省「孤独・孤立対策の意義と社会的処方について」
- 内閣府「高齢社会白書(令和5年版)」




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