こんにちは。
「訪問介護を頼みたいのに、順番待ちで数週間先まで予約が取れない」
そんな声を耳にしたことはありませんか?
高齢化が進む日本では、在宅介護を支える訪問介護サービスがますます重要になっています。
しかし、実際の現場では
「ヘルパーさんが足りない」
「サービスを受けたいのに受けられない」
という深刻な問題が起きています。
今回は訪問介護が足りない地域で何が起きているのか、その現実をのぞきながら、
なぜこうした状況になっているのか、
そしてどう解決していけるのかを考えていきましょう。

訪問介護とは?
訪問介護は、介護保険サービスの一つで、
ホームヘルパーと呼ばれる介護スタッフが利用者の自宅に訪問し、
生活援助や身体介護を行うサービスです。
例えば、生活援助では掃除や洗濯、買い物、調理など、日常生活のサポートをします。
身体介護では入浴介助、排泄介助、食事介助など、直接身体に触れて行うケアを担当します。
高齢者や障がいのある方が住み慣れた家で暮らし続けるために欠かせないサービス…
それが訪問介護です。
しかし、その「当たり前」が地域によっては当たり前でなくなっているのです。
足りない訪問介護…どんな地域で起きている?
実は、訪問介護が不足している地域は一部ではありません。
都市部・地方どちらでも問題が報告されていますが、とくに深刻なのは次のような地域です。
・過疎化が進んでいる地方の町や村
・人口は多いのに介護人材の確保が難しい都市部
・山間部や離島など、交通アクセスが悪い地域
これらの地域では、訪問介護事業所があってもヘルパーが圧倒的に足りず、
利用希望者のニーズに応えきれないのが現状です。
[PR]実際に起きていること
現場では、こんな声が聞こえてきます。
「週3回頼んでいた訪問介護が、今は週1回になってしまった…」
「退院後、自宅での介護を考えていたけれど、
訪問介護が見つからず施設入所を選ばざるを得なかった」
つまり、訪問介護が足りないことで、利用者や家族は大きな負担を背負うことになります。
中には、家族が仕事を辞めて在宅介護に専念するケースも少なくありません。
なぜ訪問介護が足りないの?
訪問介護が足りない理由は、単に「人手不足」という一言では片づけられません。
いくつもの要因が重なり、今の状況を生み出しています。
ヘルパーのなり手が少ない
訪問介護の現場では、慢性的な人材不足が続いています。
その大きな理由のひとつが、「仕事の大変さに比べて賃金が低い」ことです。
例えば、訪問介護のヘルパーは1件ごとに移動しながら対応するため、
拘束時間のわりに実働時間が短く、結果的に収入が安定しにくいという問題があります。
また、身体介護では体力を使う場面も多く、精神的にも負担が大きいため、
続けるのが難しいという人も多いのが実情です。
勤務条件や働き方の課題
訪問介護は「1件ずつ」「短時間」「不規則」な仕事の連続です。
移動の合間に空き時間が発生しても、その時間は基本的に賃金が出ないことが多く、
効率的に働けない構造になっています。
特に子育て中の人や、ダブルワークをしている人にとっては、
勤務の柔軟性がないと働きづらい面もあります。
加えて、訪問先によっては心身への負担が大きく、
利用者の状態や家族の関わり方によってストレスを抱えることも少なくありません。
[PR]介護保険制度の制約
介護保険サービスは、要介護度やケアプランによって利用できる内容や回数に制限があります。
そのため「もっと来てほしい」と思っても制度上、
限度があり思うように支援が受けられないケースも。
また、事業所にとっては「制度に沿って提供できるサービス」が限られているため、
利用者の細かい希望やニーズに応えきれない場面もあります。
地域格差と行政の支援不足
都市部と地方では、介護資源の分布に大きな差があります。
都市部はニーズが集中して供給が追いつかず、
地方ではそもそも人材が集まらないというジレンマ。
自治体によっては介護職の確保に積極的な支援策を取っているところもありますが、
十分とはいえないのが現実です。
声にならない現場の苦悩
ある現役ヘルパーさんの話です。
「本当はもっとゆっくり話してあげたい。でも次の訪問時間が決まってるから、
申し訳ないと思いながら急いで出ていくこともあります。やりきれない思いになります」
一方、利用者の側もこう感じています。
「昔はもっと来てくれてたのにねぇ。今は若い人がいないって言うけど…
私はいつまで家にいられるのかね」
サービスを「受ける側」も「提供する側」も、どちらも疲れている。
そんな現実が、全国のあちこちで起きているのです。
利用者の声が示す「本当のニーズ」
訪問介護を利用している高齢者やご家族からは、さまざまな声が聞こえてきます。
中には、制度や現場の仕組みではカバーしきれない“生きた声”もたくさんあります。
「独りでいると不安。週に1回じゃ足りない」
「お風呂は訪問のときしか入れないのに、回数が減って困っている」
「母と二人きり。ヘルパーさんの来訪が、私の唯一の休息時間です」
これは特別な家庭の声ではなく、日本中の地域で、静かに積み重なっている“今の現実”です。
[PR]家族介護者の心の叫び
訪問介護が利用できない・十分でない地域では、自然と家族の負担が増します。
特に在宅介護を担っている人たちの中には、こんな声もあります。
「介護保険って、こんなに使いにくいの?もっと柔軟に使えたら助かるのに」
「ヘルパーさんの枠がいっぱいで、月に数回しか来てもらえない」
「やっと担当が決まったのに、辞めてしまった。また振り出しに戻ってしまった…」
現場のスタッフの頑張りに感謝しつつも、制度や人手の限界を感じている方も多いのです。
少しでも安心できる仕組みにするために
では、どうしたらこの状況を少しでも改善できるのでしょうか?
すぐにすべてを変えるのは難しくても、次のような取り組みや視点が、希望の糸口になり得ます。
地域ごとの工夫や連携
自治体やNPO法人によっては、地域住民との連携を強めながら、
「見守り活動」や「ボランティア型支援」を取り入れているところもあります。
また、介護保険の枠外で使える生活支援サービスを独自に展開している事業者も出てきました。
こうした民間と行政、地域が手を取り合う仕組みづくりは、今後ますます重要になるでしょう。
ヘルパーの働きやすさを整える
働く人が安心して続けられる職場でなければ、人は定着しません。
賃金や処遇の改善、キャリアアップ支援、柔軟な勤務体系など、
多角的な取り組みが求められています。
国レベルでも「介護職の処遇改善加算」などの施策はありますが、
現場への実感としてはまだまだ追いついていないのが正直なところです。
情報発信と理解を広げる
実は、地域に「潜在的な介護の担い手」がいることもあります。
たとえば元介護職の主婦の方や、介護を学んだ若者など。
そうした方々に向けて
「今なら短時間からでも始められます」
「地域であなたの力が必要です」
と伝えていくことも、長期的にはとても大切なアプローチになります。
[PR]最後に
訪問介護が足りないという現実は、とても深刻で見過ごせない問題です。
一人ではどうにもならないことも、声を上げ、つながることで、少しずつでも変えていける。
こうして現実を伝えていくことが、何より大きな一歩になると思います。
今日の記事を通じて、「自分の地域はどうだろう?」と考えるきっかけになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
[PR]参考
- 厚生労働省「訪問介護サービスに関する現状と課題」
- 介護労働安定センター「介護人材の確保と処遇改善に関する調査」
- 厚生労働省「地域別の対高齢者人口比要介護認定者数の推移」





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