こんにちは。
今回はご家族やご友人が施設に暮らしている方への
「差し入れ」についてお話してみたいと思います。
日常生活の中で、ちょっとしたお土産や贈り物を持っていくと、
その場がパッと明るくなることってありますよね。
でも、高齢者施設ではルールや体調面の配慮もあるので
「何を持っていけばいいの?」「逆に避けた方がいいものって?」と迷う方も多いと思います。
そこで今回は、施設の方に迷惑をかけず、入居されている方本人にも喜んでもらえる
差し入れアイデアを「喜ばれるもの」と「避けたいもの」に分けてご紹介します。
堅いマニュアルというよりは、「こんな物ならきっと安心して喜んでもらえるよ」
というヒントとして参考にしてみてくださいね。

差し入れで喜ばれるものとは?
差し入れは「気持ち」と「実用性」のバランスが大切。
美味しいものや便利なものが一番イメージしやすいですが、施設ならではの事情を考えると、
派手さよりも「ちょうど使える」「ちょうど嬉しい」と思えるものが喜ばれやすいです。
ここからは代表的なカテゴリごとに具体例を見ていきましょう。
① 食べやすいお菓子や飲み物
やっぱり甘いものは多くの方に人気です。
ただ、施設の場合は「噛む力」や「飲み込む力」を考えて選ぶことが大事です。
たとえば…
- 個包装のゼリー(小ぶりで飲み込みやすいタイプ)
- やわらかいおかきや煮干し入りのサクサクスナック(歯に優しいもの)
- シュガーレスキャンディやのど飴(口の乾き対策にもなる)
- カフェインレスのお茶バッグや麦茶パック
こうしたものは、ちょっとしたおやつや水分補給に役立ちます。
ただし、糖尿病や飲み込みの障害がある方もいるので、
持っていく前に職員さんに「食べ物の差し入れは大丈夫ですか?」と一言確認するのが安心です。

② 季節を感じられる小物
食べ物以外でも「季節」を感じられる差し入れは人気です。
施設生活はどうしても季節感が薄れがちなので、小さなアイテムでも気持ちが変わります。
たとえば…
- 春なら小さな花柄のハンカチや折り紙の桜飾り
- 夏なら涼しげなデザインのうちわや扇子
- 秋は可愛い紅葉柄の靴下
- 冬はひざ掛けやふわふわした靴下
ちょっとした小物でも「今はこんな季節だね」と話題が広がります。
会話のきっかけにもなるんです。
③ 普段使いできる実用品
施設に入っている方にとって、日常でよく使うものこそ実は一番嬉しかったりします。
特に消耗品は「もらって困らない」アイテム。
本人だけでなく職員さんも助かるケースが多いんです。
- やわらかい素材のタオル(フェイスタオルやハンドタオル)
- 肌に優しいボディシート
- ポケットティッシュ、ちょっと可愛い柄のウェットティッシュ
- 大きな文字のカレンダーやメモ帳
毎日使うものだからこそ、少し明るい色や柄を選んであげると気分が変わっていいですね。
「今月はこの色♪」なんて会話も楽しめるかもしれません。
④ 心の贈り物(手紙や写真)
意外と忘れがちですが、とても喜ばれるのが「手紙」や「写真」です。
孫の写真や季節の旅行写真などをプリントして持っていくだけでも、
目にしたときに笑顔になってくれる方は多いです。
文字が少なくても「会いにきたよ」「元気でね」と一言添えるだけで十分。
物よりも気持ちが伝わります。

避けたい差し入れってあるの?
差し入れ=良いもの、と思いがちですが、中には避けた方がいいものもあります。
施設という環境や高齢者の体調面を考えると
「ありがたい気持ち」が逆に負担になってしまうこともあるんですね。
① 食べにくい・危険になりやすい食べ物
一番多いのが「食べ物関連」。
代表的に避けたい例はこんな感じです。
- 硬い煎餅やナッツ類(歯が弱い方には危険)
- 餅や団子などの粘り気の強いもの(誤嚥や窒息のリスク)
- ケーキなどの生菓子(冷蔵保存が必要で衛生面に不安)
- アルコール飲料(薬や体調との相性が悪い)
「自宅なら大丈夫かも」と思うものでも、施設では管理や安全チェックが難しいことがあります。
少なくとも食べ物を持ち込む際は、必ず「施設に確認」する習慣をつけるのがおすすめです。
② 匂いが強いもの
食べ物に限らず、「香り」は周りの人に影響しやすいもの。
例えば、
お香や強めのアロマグッズ、香水のついた布ものなどは避けた方が良いケースが多いです。
体調によっては香りで気分が悪くなる方もいます。
匂いが残らないハンドクリームやタオルなら安心ですが、
香り付き製品は基本的に控える方が無難です。

③ 大きすぎる・置き場所に困るもの
施設のお部屋は限られたスペースなので、
大きなぬいぐるみや家具、収納が必要になる品はかえって困ってしまいます。
「せっかく持ってきても置き場がない…」という状況はよくあります。
本人も気を使ってしまうので、サイズ感はとても大事です。
④ 高価すぎるもの
気持ちとして奮発したくなるのですが、
高級ブランド品や高額な衣服などはかえって気を使わせてしまいます。
他のご入居者の目もあり「特別扱い」に見えてしまうことも。
差し入れは「ささやかな心配り」くらいが一番喜ばれるバランスです。
差し入れをうまく活用するコツ
ここまで「喜ばれるもの」と「避けたいもの」をご紹介しましたが、
最後に差し入れを上手に活用するコツをまとめておきます。
- 必ず施設のスタッフに一言確認する
→ 食べ物や電化製品などは、施設によってルールが違います。事前に聞くだけでトラブルを避けられます。 - 大きさよりも「持ちやすさ」重視
→ 手に収まるようなもの、すぐ使えるものがおすすめ。大きすぎると邪魔になってしまいます。 - 会話のきっかけになるものを選ぶ
→ 季節の小物や写真は「話題」をつくるから一石二鳥。差し入れ=コミュニケーションツールと考えると◎。 - 無理に特別なものを探さなくていい
→ 本人は「気にかけてもらえたこと」自体が嬉しいんです。高価なものや珍しいものより、日常の温かさが大切です。
まとめ
高齢者施設への差し入れは、ちょっとした工夫で
「お互いに笑顔になれる素敵な時間」をつくってくれます。
喜ばれるポイントは「食べやすく」「扱いやすく」「気持ちが伝わるもの」。
逆に避けたいのは「食べにくい・匂いが強い・大きすぎる」など、
施設生活で不便やリスクになりやすいものです。
一番大事なのは、差し入れそのものよりも「差し入れに来てくれたこと」。
“一緒に楽しむ時間”と“思いやりの気持ち”です。
差し入れはモノそのもの以上に、あなたの気持ちを伝えるツール。
顔を見て話をするだけで、入居されている方の気持ちは大きく和らぎます。
だからこそ、無理をせず、肩の力を抜いて「相手が笑顔になること」を考えてみてくださいね。
「ちょっと寄って、ちょっと渡して、ちょっと話す」。
そんな小さな積み重ねこそが、大きな安心をつくっていくんですね。
あなたの差し入れが素敵な時間を生み出すきっかけになりますように..。
いつも応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考・出典
- 「介護施設へ差し入れがしたい!家族が喜ぶ品や避けるべき品とは?」介護のみかた
- 「介護施設の差し入れで困ったトラブルが!注意すべきマナー」介護ポストセブン
- 「老人ホームへの差し入れでおすすめ・NGのもの」いい介護
- 「飲食物の持ち込みに関するお願い」介護医療院からの案内
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