こんにちは。
「お風呂に入りましょう」と声をかけても、
「今日はいい」「あとで」「入りたくない」と言われてしまう…。
介護をしている方なら、一度はこんな“入浴拒否”に直面したことがあるのではないでしょうか。
入浴は清潔を保つだけでなく、血行促進や気分転換にもつながる大切な時間。
しかし、高齢者の中には、さまざまな理由でお風呂を避けたがる方がいます。
元気な頃は毎日のように入っていたのに、年齢を重ねると拒否が増えていくんですよね。
まずは、入浴拒否の原因を理解することが大切です。
高齢者の入浴拒否には、大きく分けて「身体的な不快」「心理的な不安」「認知症による混乱」の
3つの理由が考えられます。

入浴拒否は珍しいことではない
まず知っておきたいのは、「入浴拒否は多くの高齢者にみられる自然な反応」ということです。
「自分の介護が下手だから」「わがままなだけ」などと思い込む必要はありません。
むしろ、認知症や加齢に伴う心身の変化によって誰にでも起こり得るものなんです。
ケアマネジャーさんやヘルパーさんと話していても、
「お風呂が一番むずかしい場面です」と言う人は多いんです。
つまり、みんな同じ壁にぶつかっているんですね。
だから「私だけ」と気負う必要はまったくナシ。
では、入浴拒否の裏にどんな気持ちや理由があるのかを探ってみましょう。
入浴を嫌がるよくある理由
高齢者が「お風呂に入りたくない」と感じる理由はいくつもあります。
いくつか代表的なものを挙げてみますね。
- 寒さや暑さがつらい…服を脱ぐと寒い、浴室が冷える、逆にお湯が暑すぎて苦しい。
- 体力の消耗が大きい…立ったり座ったり、身体を洗う動作自体が一仕事になってしまう。
- 恥ずかしさ…特に異性の介助者に身体を見られるのを強く嫌がる人もいます。
- 認知症による混乱…「ここはどこ?」「なぜ服を脱ぐの?」と不安になり、強い抵抗感が出ることもあります。
- 過去の体験…お風呂で転んだことがある、のぼせたことがあるなどの記憶が残っている場合。
こうして並べてみると、「単にイヤイヤしている」とは違い、
本人にとってはちゃんと理由があることが分かりますよね。
だからこそ介護する側も「どう対応すれば少しでも安心してもらえるか?」
という視点に立つことが大切なんです。
次は「実際にどう声をかければいいか」「工夫で楽になるアイデア」に踏み込んでいきますね。

声かけで変わる!入浴拒否の和らげ方
「お風呂に入ってください」
この言葉が正面からすぎて、余計に拒否反応を招いてしまうこともあります。
大切なのは、相手の気持ちに寄り添いながら自然な形で声をかけることです。
- タイミングを選ぶ…ご飯の直前や疲れている時より、比較的機嫌がいい朝や昼の方が入りやすいこともあります。
- 目的を変えて伝える…「お風呂に入りましょう」ではなく「さっぱりしてリラックスしましょう」「髪をきれいにしましょう」といった言葉に置き換える。
- 小さなステップに分ける…「服を脱いで浴槽へ」ではなく、「タオルで顔を拭くだけ→手を洗う→シャワーだけ」と段階を踏む。
- 褒める・安心させる…「さっぱりしたね」「気持ちいいね」と声をかけることで安心感が増して次も入りやすくなる。
言葉ひとつで本人の受け取り方はガラッと変わります。
「入浴=大きなイベント」ではなく、
「少し清潔になれる気持ちいい時間」とゆるく伝えることがポイントです。
入浴を楽にする工夫とアイテム
次に、自宅介護でもすぐに取り入れやすい工夫をご紹介します。
- 浴室と脱衣所の温度調整…冬はヒーターで暖かく、夏は風通しをよくして快適さを確保。
- 滑り止めマットの活用…「転ぶかも」の不安があると拒否感が強まります。マットや手すりで安心感を。
- 入浴時間を短くする…湯船に長く浸かるのではなくシャワー中心でもOK。「完全入浴」にこだわらない。
- 入浴剤や好きな香りを取り入れる…「いい香りがするから」と気分よく誘導できる場合もあります。
- 音楽やテレビの話題を活用…好きな歌や番組の話でリラックスしてもらうと、入浴までの気持ちが和らぐことも。
「しっかり洗う」「毎日必ず入る」よりも、
「本人が嫌がらずに清潔を保てる」ことを優先しましょう。

介護する人の気持ちも大切に
入浴介助って、体力的にも精神的にもハードですよね。
「どうして入ってくれないの?」とイライラしてしまうことも普通にあると思います。
そんな時は、自分一人で抱え込まずに
デイサービスや訪問介護を利用してプロの手を借りるのも大切です。
「入浴=介護者が全部やるもの」と考えなくて大丈夫。
地域のサービスを組み合わせて、介護する側もゆとりを持てるようにしましょう。
最後は、「サービスの活用方法」「介護者自身のストレス対策」など
さらに一歩踏み込んだ支援策をご紹介しますね。
地域のサービスをうまく使おう
高齢者の入浴は、在宅介護ではとても大きな負担になります。
そんな時に頼りになるのが福祉サービスや介護保険を使った支援です。
- デイサービス(通所介護)…送迎つきで入浴介助をしてくれるところも多く、安心してお任せできます。お風呂嫌いでも「デイで友達と一緒なら入る」なんてケースも。
- 訪問入浴サービス…専門スタッフが自宅に来て浴槽を持ち込み、ベッド上でも入浴できるサービス。重度の要介護者にも対応してくれます。
- 訪問介護…ホームヘルパーさんに来てもらい、清拭やシャワー介助をしてもらう方法。短時間から利用可能です。
「お風呂は自分がやらなきゃ」ではなく、「サービスを利用してより快適に生活する」
と捉えると、介護がぐっと楽になりますよ。
プロの手を借りることは、けっして手抜きではなく大切な工夫なんです。
お風呂にこだわりすぎない視点
介護をしていると、「なんとしてでも毎日入れなきゃ」と思いがちですが、
実際は週2〜3回でも衛生面は十分です。
その間は清拭(せいしき)や足湯で代用できますし、
本人が気持ちよく過ごせればそれが一番ですよね。
無理に「湯船に浸からせよう」とせず、「今日はタオルで拭くだけにしよう」
「明日はシャワーだけやってみよう」と柔軟に考えましょう。
“完璧”を目指さなくても大丈夫です。

介護者自身の心のケアも忘れずに
入浴介助は介護者にとっても大きなストレス源です。
「どうやったら入ってくれるのか」「毎回断られるのがつらい」など悩む人は少なくありません。
だからこそ、本人だけでなく介護する人自身のケアもとても大事です。
- 一人で抱え込まない…家族や友人に話すだけでも気持ちが軽くなります。
- 専門職に相談する…ケアマネジャーさんや医師に状況を伝えると、具体的なアドバイスやサービス提案がもらえます。
- 自分の時間を作る…短時間でも趣味や休息に充てて、心をリフレッシュさせましょう。
「自分が疲れ切っているのに無理に頑張る」ほど、介護は続けにくくなってしまいます。
自分の心と体を守ることが、長く介護を続ける一番の秘訣です。

まとめ:入浴介助は“戦い”でなく“工夫”
高齢者の入浴拒否は、身体的な不快や心理的な不安、認知症による混乱など、
さまざまな原因があります。
しかし、無理強いせず、共感の声かけや選択肢の提供、環境の工夫を組み合わせることで、
少しずつ改善することができるんです。
さらに、訪問入浴サービスやデイサービスの活用、介護用品のレンタルなど、
外部の支援も取り入れることで、家族の負担も軽減されます。
小さな成功体験や楽しみを取り入れながら、
長期的に無理なく入浴を習慣化していくことが大切なんです。
こうしたポイントを押さえることで、
「お風呂の時間」が少しずつ安心で穏やかなものに変わっていきますよ。
焦らず、寄り添いながら、少しずつ安全で楽しい入浴タイムを作って下さいね。
いつも応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参考・出典
- 「認知症による入浴拒否・その原因と対策」HOMES介護
- 「要介護高齢者の入浴を支援する介護サービスと特徴」つくいスタッフ
- 「訪問入浴介護の利用条件は?サービス内容や利用すべきケース」ベルコ介護ナビ
 
  
  
  
  




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