義理の親の介護、どこまでやるべき?本音と建前の間で。

介護と家族関係

こんにちは。

「義理の親の介護なんて…正直ムリ!」

そんな声を、誰にも言えず心の奥にしまっている方、意外と多いんです。

パートナーの親だから、無関係ではいられない。

でも、どこまで関わるべきか分からないし、自分の家族とも違うから遠慮もある。

この「義理の関係」が、介護の場面ではとても複雑な感情を生み出します。

今回は、「義理の親の介護って、どこまでやるのが普通?」という疑問に、

やさしく寄り添いながら、実際の声や考え方のヒントを交えてお届けします。

このブログの優しい気持ちをイメージする画像

1.義理の親の介護は「義務」なの?

日本の法律では、配偶者の親を介護する義務は明確には定められていません。

ですが、実際の暮らしの中では「嫁なんだから」「長男の妻として当然」というような、

暗黙の期待が残っている地域や家庭もあります。

法的には義務ではなくても、家族の一員としての責任や、

人としての思いやりの気持ちから介護に関わる方も多くいらっしゃいます。

一方で、「義理の親との関係が良くない」「自分の親の介護で手一杯」といった理由から、

できる範囲だけを手伝うスタンスを取る人もいます。

2.「本音」では難しい…と思ってしまう理由

義理の親の介護に対して、どうしても前向きになれない…

そんな「本音」には、いくつか共通する理由があります。

まず多いのは、関係性の薄さです。

同居していなかった、あまり会話したことがない、昔から距離を感じていた。

このような関係の中で、いきなり介護を担うのは、誰だって抵抗がありますよね。

また、感謝されない苦労がしんどいという声も多いです。

実子ではないからこそ、「やって当たり前」と思われがちで、報われなさを感じることも。

さらに、配偶者との温度差も大きなストレスに。

3.義理の親を介護するメリットはある?

ネガティブな面ばかりに目が行きがちですが、義理の親を介護する中で、

心が少しずつ変化する人もいます。 

・昔は怖かった義母と、介護を通じて穏やかな時間が持てた

・「ありがとう」の言葉に涙した

・介護することで、家族の理解が深まった

こうした声も決して少なくありません。

もちろん、それがすべてではないですが、無理のない範囲で関わる中で、

新しい関係が生まれることもあるんです。

4.「建前」と「世間体」のプレッシャー

実は、義理の親の介護に踏み切れない方の中には、

「やらないと周囲にどう思われるか不安」と悩む人もいます。

特に、親戚や近所の目。

「冷たい嫁」と言われたくない、「何もしてない」と陰で言われたら…

そんなプレッシャーが、自分の意思より強く働くことも。

でも、それは本来の「思いやり」や「気持ちの余裕」からくる行動ではないことが多く、

無理をしすぎてしまう原因になります。

大切なのは、自分がどうしたいか。

無理に「いい嫁」を演じ続けなくても、誰かの期待に合わせなくても、

“ちょうどいい距離感”はきっと見つかります。

世間体を気にし過ぎて、いい嫁を演じなくてもいいというメッセージを込めた画像

5.夫婦で温度差があるとき、どうする?

義理の親の介護でよくあるのが、夫婦の考え方の違いです。

夫は「母さんをよろしく頼むよ」、妻は「え、私だけに?」

妻が「一緒に考えてほしい」と思っても、

夫は「俺は仕事があるから無理」

このすれ違いを放置すると、夫婦仲にまで影響します。

では、どうしたらいいのでしょうか?

ポイントは「役割分担」と「感情の共有」

・「できること」「できないこと」をはっきり言葉にする

・感情を抑えず、「正直しんどい」と伝える

・相手にだけ期待しない

例えば、

「平日は私が通院の付き添いをするけど、週末はあなたが食事を作ってね」

「正直、このままじゃ私の気持ちがもたないから、ケアマネさんにも相談したい」

といったように、具体的な行動本音を合わせて話すことが大切です。

6.義理の親との距離感を保つ工夫

「義理の親との介護」は、関係が近すぎても遠すぎても疲れるもの。

無理なく続けるには、ちょうどいい距離感が必要です。

おすすめの工夫をいくつか紹介します。

1. 介護サービスを積極的に使う)

デイサービスや訪問介護を利用することで、介護の負担はぐっと減ります。

「私が全部やらなきゃ」という考えを手放すことが第一歩です。

(2. 直接介護は最小限にする)

調理や入浴など、体力的にも精神的にもきつい部分は専門家に任せて、

自分は声かけや買い物など、できる範囲だけでOK。

3. 夫婦間で「情報共有アプリ」を使う)

LINEや介護アプリで、誰が何をしたかを共有するだけで、

「私ばっかり」という不満を減らせます。

7.「やらないとダメ」な気持ちを軽くする考え方

義理の親の介護で一番つらいのは、やらなきゃいけないプレッシャーです。

でも、その気持ちを少し軽くできる考え方があります。

それは、“完璧じゃなくていい”ということ。

「毎日全部やる」ではなく、「今週はこれだけできた」でいいんです。

さらに、こう考えてみましょう。

・あなたがすべてを背負う義務はない

・「できることだけやる」が一番続く方法

・プロに任せることは、決して手抜きじゃない

この考え方を持つだけで、肩の力がふっと抜けます。

8.実際の声から学ぶ「やってよかったこと」「後悔したこと」

義理の親を介護した経験者の声を集めると、いくつか共通するポイントがあります。

やってよかったこと)

・早い段階でケアマネや介護サービスを頼った

・義両親と「ありがとう」を言い合える時間を作った

・夫婦で役割分担を明確にした

後悔したこと)

・自分一人で抱え込みすぎた

・義理の親との関係を無理に良くしようとした

・お金や介護方針を夫婦で話し合わなかった

この声から分かるのは、早めの相談と無理しない工夫がカギということ。

「いい嫁でいなきゃ」より、「自分も元気でいられる関係」を目指しましょう。

9.本音と建前の“ちょうどいいバランス”を探そう

義理の親の介護には、正解がありません。

「本音ではやりたくないけど、何もやらないわけにはいかない」

この微妙な気持ち、誰もが一度は抱くものです。

でも、本音を隠しすぎて無理をすると、心も体も壊れてしまいます。

大切なのは、自分の気持ちも大事にしながら、

少しずつ「ちょうどいい距離感」を見つけていくこと。

そしてその過程で、夫婦でしっかり話すこと、他人の目を気にしすぎないこと、

サービスを上手に活用することが、無理のない介護につながります。

義理の親の介護の際には、自分の気持ちにも耳を傾けて無理し過ぎないようにというイメージの画像

10.あなたが笑顔でいられる選択を

義理の親の介護について、「どうしたら正しいのか」ではなく、

「どうしたら自分も納得できるのか」を基準に考えてみてください。

・すべてを抱え込まず、できることだけをする

・相手の感謝がなくても、自分が納得できるならOK

・無理な時は「やらない」勇気も持つ

人は、「やらなきゃ」で動くより、「やりたい」「できるかも」で動いたほうが、

ずっと続けやすいんです。

義理の親の介護、無理しなくていいんです。

あなたがあなたらしくいられる選択をして下さい。

いつも応援しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考・出典

  • 厚生労働省「家族介護者支援の取り組みについて」
  • 雑誌クロワッサン「介護の困ったが消える本」
  • 日本経済新聞「夫が先に亡くなった!義理の両親の介護はすべき?」
  • NHK福祉情報サイト「もめない介護」

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