こんにちは。
今日は、意外とつまずきやすい「介護保険の更新」についてお話ししますね。
実はこの更新、日々の介護に追われているとつい後回しになりがちなんですが、
更新を忘れてしまうと必要なサービスが受けられなくなってしまうこともある
大事な手続きなんです。
この記事では、はじめて更新を迎える方はもちろん、
「毎回バタバタしちゃう…」という方も安心できるよう、分かりやすくまとめてみました。

更新の流れってどうなってるの?
まずは全体の流れをイメージできるように、ざっくりとしたステップをお話ししますね。
介護保険の要介護認定は、
通常「有効期間:12ヶ月(場合によっては短縮あり)」と決まっています。
そして期限が近づくと、市区町村から「更新申請の案内」が届く仕組みになっています。
この案内が届いたら、下のような流れで進んでいきます。
① 更新申請をする
② 認定調査(聞き取り調査)を受ける
③ 主治医意見書の作成
④ 新しい要介護度の通知が届く
流れだけ見ると単純ですが、実際は「どのタイミングで何をすればいいの?」と
迷いやすいポイントがいっぱい。
とくに、申請時期や必要書類、調査の受け方など、ちょっとしたコツを知っているだけで
スムーズに進みますよ。

注意ポイント① 申請のタイミングがとっても大事
まず一番大切なのが、更新申請は期限の60日前から可能という点です。
ここを逃すと、本来の認定期限に間に合わず、
サービスが一時的にストップしてしまう可能性があります。
「まだ時間あるし、後でいいか…」と思っていると、あっという間に期限が迫ってきます。
介護って、予想外のことが起こりやすいですよね。
突然忙しくなったり、体調不良が重なったり…。
そんなときでも焦らなくて済むように、できれば案内が届いたらすぐ申請するのがおすすめです。
もしケアマネジャーさんがいる場合は、「そろそろ更新ですよね?」
と声をかけてくれることもありますが、ケアマネさんも人。
うっかり忘れてしまう可能性もゼロではないので、ご自身でも意識しておくと安心ですよ。
注意ポイント② 今の状態を正しく伝える準備をしよう
更新時の認定調査は、新規申請のときと同じように行われます。
だからこそ、普段の生活の様子をしっかり伝えられるかどうかが大切なんです。
たとえばこんな場面、ありませんか?
・普段はできないのに、調査員さんが来ると頑張ってしまう
・見栄を張ってしまって、つい『できます』と言ってしまう
・家族が代わりにやってしまうので、できているように見えてしまう
ご本人の優しさや頑張りが出てしまうのは素敵なことですが、
ここだけは少し立ち止まっていただきたいんです。
なぜなら、日常の負担が正しく伝わらないと、本来必要なサービス量より少なくなってしまう
可能性があるからなんですね。
調査の前日から「今日は調査の日だからしっかりしてね」などと励ます必要もありません。
いつもの様子がそのまま伝わるほうが、ご本人にとっても家族にとっても、
結果的に良い支援につながります。
不安なときは、ケアマネジャーさんに「調査のときに一緒にいてもらえませんか?」
と相談すると安心できると思いますよ。

注意ポイント③ 主治医に普段の様子をきちんと伝えておこう
更新のときに必要になる「主治医意見書」。
これは、とても重要な書類なんです。
認定調査での聞き取り結果と、この主治医意見書が組み合わさって、
最終的な要介護度が決まる仕組みになっているからですね。
でも、病院の診察ってどうしても短時間になりがち。
数分で終わってしまうこともありますよね。
そんな中で、ご本人の生活の様子を全部伝えるのはなかなか難しいものです。
そこでおすすめなのが、普段から「気になる変化」や「困っていること」をメモしておき、
受診のときに主治医へ伝えることです。
たとえば、
・食事の量が減ってきた気がする
・夜中のトイレが増えた
・手すりがないと立ち上がれなくなってきた
・お風呂を怖がるようになった
・物忘れが前より増えてきた
こんな些細に思えることでも、実は介護度に影響する大切な情報ばかり。
医師も、それを知ることで意見書をより正確に作成できます。
ご本人が診察室で「大丈夫、大丈夫!」と言ってしまうタイプなら、
なおさらメモが力を発揮しますよ。

注意ポイント④ 認定結果が出たあとも安心しないで
更新申請をして、調査も終えて、主治医意見書も提出されて、ついに認定結果の通知が届きます。
ここでほっと一息…と言いたいところですが、
実は通知が届いてからも気をつけたいことがあります。
それは、「結果が今の生活と合っているかどうか」を必ず確認することなんです。
たとえば、
「前より明らかに介助が増えているのに、要介護度が軽くなっている」
「認知症の症状が進んでいるのに、要支援になるなど軽度判定になった」
こんなことが起こると、必要なサービス量が減ってしまい、
家族の負担が一気に増えることもあります。
もし「これは違うかも…」と感じたら、遠慮せずにケアマネジャーさんへ相談してくださいね。
必要であれば、「区分変更申請(再申請)」という手続きもできます。
「結果に不服があるならすぐ変更できる制度がある」ということを知っているだけで、
受け身にならずにすみますよ。
注意ポイント⑤ 更新後のケアプラン見直しを忘れずに
更新が終わると、次はケアプランの見直しです。
ここも意外と見落とされがちなポイントなんですよね。
介護度が変わらなかったとしても、毎日の生活の中では、
「できること」「できないこと」が少しずつ変化していきます。
だから、更新のタイミングで一度しっかり見直すことがとても大切なんです。
たとえば、
・入浴が以前より不安になってきた
・通所サービスに通う回数を増やしたい
・ヘルパーさんの内容を見直したい
・福祉用具を追加したい
こんな“小さな変化”こそ、ケアプランに反映させるべきポイントです。
「これくらい言うほどのことじゃないかな…」と思わずに、気軽に相談してくださいね。
ケアマネジャーさんは、あなたとご家族の味方です。
「こうしてほしい」「実は困っている」と伝えてもらえたほうが、より良いプランが作れます。
注意ポイント⑥ 更新しないとどうなるの?
うっかり忘れがちな更新ですが、もし期限に間に合わなかった場合はどうなるのでしょうか。
これは少しドキッとする話なのですが、
認定が切れると介護サービスが一時的に使えなくなる可能性があります。
特に訪問介護やデイサービスを継続利用している場合、
更新に遅れるとそのままストップしてしまうことも。
「え、そんな急に?」と驚かれる方も多いですが、制度上はそうなっているんですね。
もちろん緊急の場合、市区町村やケアマネジャーさんができる限り調整してくれることが
ありますが、あまり期待しすぎるのは危険です。
そうならないためにも、早めの申請があなた自身を守ることに繋がります。

まとめ: 更新は「面倒」でも「これからの安心を守る命綱」
介護保険の更新は、どうしても事務的で面倒なイメージがつきまといますよね。
でも実は、更新は「今の生活をきちんと支えてもらうための大切なチェックポイント」なんです。
意識してほしいのは、次の3つ。
・早めの申請が自分と家族を守る
・日常の困りごとはこまめにメモ
・結果が合わないときは遠慮なく相談
これさえ押さえておけば、更新のハードルはぐっと下がります。
介護はどうしても大変なことが多いですが、あなたがちょっとでも安心して前に進めるように、
この記事が少しでも役に立てれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考
- 「介護保険制度における要介護認定の仕組み」厚生労働省
- 「要介護・要支援更新認定の申請」マイナポータル
- 「要介護認定には有効期限があるの?」ライフサポートナビ
- 「要介護認定の更新手続きの方法」介護新聞
- 「介護認定調査とは?」朝日生命






コメント