こんにちは。
今日はちょっとあたたかいテーマをお話ししたいなと思います。
「介護の中にペットのいる暮らし」って、聞いただけでほんわかしませんか?
家族の介護をしながら、いつも傍で寄り添ってくれるワンちゃんやネコちゃん、
小鳥や小さなハムスターなど…
ペットたちは介護を受ける人にとっても、介護をする人にとっても、
大きな癒しの存在になるんですよね。
でも一方で、「介護とペット」って実は工夫が必要な組み合わせでもあります。
ペットを飼う喜びは大きいけど、世話や掃除が増えてしまうことも。
介護をしていると時間も体力も限られていますから、
「どうやって両立させるの?」と心配になる方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、「温もりを届けてくれるペットと上手に暮らすための工夫」と
「気をつけておきたいポイント」をご紹介していきます。

ペットが介護生活にもたらしてくれるもの
ペットの存在は、介護生活の中で本当に大きな支えになります。
例えばワンちゃんがそばにいると、介護される方が笑顔を見せてくれる。
ネコちゃんが膝に乗るだけで、心がほどける。
こういう瞬間って、実際に体験すると「これがあるから頑張れる」と思えるんです。
⚫︎笑顔を引き出す存在:
介護を受ける方でも、ペットをなでたり声をかけると自然に微笑むことが多いです。
⚫︎安心感を与えてくれる:
孤独感を和らげたり、夜間の不安をやわらげる効果があります。
⚫︎生活のリズムづくり:
ペットのごはんや散歩の時間が、介護生活のリズムを整えてくれることもあります。
⚫︎介護する側の癒し:
介護をする人にとっても、ペットはストレスケアや気分転換の相棒になります。
でもやっぱり忘れてはいけないのは「現実の大変さ」です。
ペットと暮らすということは、毎日の食事やトイレの始末、お掃除、病院通いなどもセット。
介護との両立を考えるなら、この「良い点と大変さ」を天秤にかけて、
どうバランスをとるかが鍵になります。

介護とペットが共存するための工夫
両立するには「ペット目線」と「介護される人目線」と「介護する人目線」、
この3つの視点が大切なんです。
それぞれの立場で必要な工夫をイメージしてみましょう。
ペットの行動範囲を工夫する
例えば介護ベッドの周り。
ペットが自由に跳び乗ってきてしまうと、介護する側もされる側も困ることがあります。
もちろん「いつも一緒にいたい」という気持ちは大切。
でも、転倒やベッドからの転落の危険を防ぐために、
仕切りやペットゲートを使って空間を分けると安心です。
完全に離すのではなく、「見える距離にいる」ことが大事なんです。
清潔さを保つ仕組みづくり
ペットと介護の両立で気になるのが「清潔面」。
ペットシーツの場所を固定して掃除をしやすくしたり、
自動給水器や自動トイレを活用するのもおすすめ。
お掃除ロボットを使うのも、忙しい介護生活の中では本当に助けになりますよ。
介護をされる人とペットとの距離感
認知症の方の場合、
「自分がペットの世話をしなくちゃ」と思って無理をしてしまうこともあります。
そんなときは「お世話は○○がちゃんとやってるよ。お母さんはナデナデ担当ね」
と役割分担を伝えてあげると安心してくれます。
ペットに触れることは大切ですが、“無理なく・安全に”がいちばんです。

介護とペットのいる生活、実践的な工夫あれこれ
ペットの存在が癒しになるのは間違いないんですが、
毎日の暮らしの中では「ちょっとした困りごと」も出てきますよね。
例えば介護をしている最中に、ワンちゃんが「遊んで!」と催促してきたり、
ネコちゃんがベッドの上にジャンプしてきたり。
「いまはちょっと待っててね」と言っても分かってくれないのがペットの可愛いところでもあり、
大変なところでもあります。
そんなときに役立つ工夫をいくつかご紹介してみましょう。
ペットの「待ち時間」の工夫
介護の最中にペットが邪魔をしてしまうことを避けるには、
「ペットが満足できる時間」と「待っていてもらう時間」をうまく切り替えるのがコツです。
例えば散歩に行けるワンちゃんなら、介護を始める前にしっかり歩かせておけば、
お部屋で落ち着きやすくなります。
ネコちゃんや小動物の場合は、
キャットタワーやおもちゃで暇をつぶせる環境を用意してあげるといいですね。

多すぎないお世話ルーティン
ペットにたくさん愛情を注ぎたい気持ちはあっても、介護と並行すると体力的に続きません。
「できるだけシンプルに、でも快適に」という視点で工夫をしましょう。
例えば、フードを量で小分けしておくと毎回の準備がラクになりますし、
猫砂やトイレシーツの交換も「毎日全部」ではなく、
「部分交換 + まとめて掃除」の方が負担が少ないです。
大事なのは「手間を減らす工夫」なんです。
家族や訪問介護スタッフと役割をシェアする
ペットのいる介護生活で一番大事なのは、「一人で抱え込まない」という意識。
家族がいるなら食事は誰の担当、散歩は誰の担当、と役割を分けておくと安心です。
また最近は、訪問介護のスタッフさんもペットフレンドリーな方が多いので、
ふとしたときに声をかけたり、簡単な見守りをお願いできる場合もあります。
「ここはプロに任せていいんだ」という気持ちで、少し肩の力を抜けるといいですね。

ペットの健康管理も忘れずに
介護に気をとられていると、ついペットの健康が後回しになりがちです。
でも、ペットが元気でいてくれるからこそ介護生活にも笑顔が増えるんですよね。
年に一度の健康診断やワクチン、定期的な爪切りなどは基本として、
気になることがあれば早めに獣医さんに相談しましょう。

さらに気をつけておきたいこと
騒音や夜間の鳴き声トラブル
特にワンちゃんや小鳥は、夜間や早朝に鳴きやすいことがあります。
介護される方の睡眠が妨げられたり、近隣への配慮が必要になる場合も。
なるべく日中に遊んでエネルギーを発散させ、
夜はリラックスモードになれるよう工夫しましょう。
介護をする人自身の睡眠も守るために、
夜間は別のお部屋で休ませるというのもひとつの方法です。
認知症の方との関わり方
認知症の方にとってペットは大きな癒しになりますが、
一方で「エサをあげすぎる」「外に出してしまう」といったトラブルも起きやすいです。
認知症が進行している場合は、ペットの管理は家族側が一手に引き受けて、
「触れ合うだけの役割」として楽しんでもらうようにすると安心ですね。
最期のときへの心構え
少し切ないテーマですが、ペットにもいずれ寿命があります。
介護の最中にペットの看取りが重なってしまう…というケースも珍しくないのです。
そうした場合、介護される方が強いショックを受けることもあるので、
事前に「もしものとき、どう支えるか」を話し合っておくことも大切です。
もちろん簡単なことではないのですが、心の準備があるのとないのとではずいぶん違います。
最後に
ペットがそばにいると、本当に不思議な力が働きます。
たとえば介護される方が笑顔を取り戻したり、介護する家族同士の会話が増えたり。
ペットが真ん中にいることで、場の空気がやわらかくなるんです。
いわば、ペットは“家族の潤滑油”みたいな存在。
介護という大変さの中に、小さな幸せを連れてきてくれるのだと思います。
これからもどうかみなさんが、無理なく、自分らしく、
介護とペットのある暮らしを楽しんでいけますように..。
今日もあなたのそばに、小さなぬくもりが寄り添っていますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考
- 「高齢者とペットが共に安心して暮らせる環境づくり」tonton
- 「高齢者とペットの共生に関するガイドライン」厚生労働省
- 「ペットと暮らすと高齢者癒しとともに事故のリスクも」朝日新聞デジタル






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