デイサービスの空きがない!地域による待機状況の違い

介護のお悩み

こんにちは。

「ケアマネジャーさんに相談したけど、希望のデイサービスは空いていないと言われた…」

そんな声、介護現場では本当によく耳にします。

利用者本人や家族が「ここなら安心」と思えるデイサービスが、

いざ申し込もうとすると「満員です」「キャンセル待ちです」と断られる。

希望通りにいかないもどかしさや不安は、言葉にできないほど深いものがあります。

しかもこの“空き状況”、実は地域によって大きな差があるんです。

この記事では、「デイサービスがなぜ空いていないのか?」という疑問から、

「都市部と地方での待機事情の違い」、「今すぐできる対処法」まで、

やさしくわかりやすく解説していきます。

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1. デイサービスってどんな役割?そもそも必要性とは

デイサービスは、要介護認定を受けた高齢者が日中に通い、

食事・入浴・機能訓練・レクリエーションなどを受けられる介護保険サービスです。

家に閉じこもりがちな高齢者にとって、社会とのつながりを保つ大切な居場所であり、

介護者にとっても「一息つける時間」を確保できる、大きな支えとなる存在です。

お年寄りがスタッフに車椅子を押してもらっているデイサービスのイメージ画像

本人にとってのメリット

・人と触れ合うことで孤立感を軽減

・生活リズムが整う

・リハビリや機能訓練で身体の維持向上

家族にとってのメリット

・仕事や用事に集中できる時間ができる

・在宅介護による精神的・身体的負担の軽減

このように、デイサービスは“介護を継続するための重要な土台”

とも言えるサービスなのですが…、

いざ利用したいと思った時に「空きがない」という壁にぶつかることが少なくありません。

2. 実際、どのくらい“空いていない”のか?

厚生労働省の調査(地域介護実態調査など)でも、

「デイサービスの空き不足」は全国的に深刻な課題とされています。

特に都市部では、介護サービスの利用希望者が集中しやすく、

人気の高い事業所ほど予約が殺到する傾向があります。

一方で地方では、「施設はあるけれど人手が足りず、利用者数を制限している」

というケースも少なくありません。

つまり、「デイサービスが空いていない理由」は、単純な「数が足りない」だけではなく、

地域特有の事情が複雑に絡んでいるのです。

3. 地域によってなぜこんなに差があるの?

都市部:利用希望者が多すぎて“予約殺到”

人口が集中している都市部では、デイサービスの数自体はそれなりにあります。

しかし、要介護の高齢者も多いため、

どうしても希望者数が上回ってしまい「枠が足りない」状態に。

特に人気のある施設は「待機者リスト」が数ヶ月〜半年以上ということも珍しくありません。

地方:施設はあっても“職員不足で定員割れ”

一方、地方ではデイサービスの施設数はある程度あっても、人手不足の問題が深刻です。

利用希望者がいても、介護職員が足りず、

「受け入れ人数を制限」しているケースが多く見られます。

つまり、“空いているようで空いていない”という矛盾を抱えているのが地方の現実です。

高齢化のスピードが違う地域もある

さらに、地域によって高齢化率の進行具合に差があるため、

同じ都道府県内でも「A市はスムーズに利用できるのに、B市では半年待ち」

なんてことも起こります。

4. 「空いている施設」と「人気の施設」は違う

ケアマネジャーさんにデイサービスを紹介されても、

「そこはちょっと…」と家族が不安に思うこともありますよね。

実際、空きのある施設と、評判がよくて利用者が多い施設とでは、

設備や雰囲気、職員の対応などに差があることも。

でも、だからといって「人気のところしか行きたくない」と強くこだわってしまうと、

いつまでたっても利用開始できません。

あまりにも施設や場所にこだわりを持つと、なかなかデイサービスにはいけないというイメージの画像

まずは“体験利用”や“見学”で判断を

「最初は気が進まなかったけど、行ってみたら職員さんが優しくて安心した」

という声も多く聞かれます。

デイサービスは、人との相性がとても大事。

見学や体験利用を通じて、実際の空気を感じてみることも大切です。

5. 空きがないとき、どうすればいいの?

では、希望するデイサービスに空きがない場合、どんな対応ができるのでしょうか?

キャンセル待ちの登録をしつつ、他の候補も探す

「空くまで待つ」のではなく、キャンセル待ちをしながら並行して

第2〜第3希望の施設も見学するのが現実的です。

サービス付き高齢者住宅(サ高住)と連携した事業所の活用

一部のサ高住に併設されたデイサービスでは比較的空きがあるケースもあります。

通える曜日や時間帯を柔軟にする

「月曜と金曜は埋まってるけど、水曜なら空いてます」というように、

少し条件を緩めることで入れる可能性が高くなります。

6. 地域で工夫されている新しい取り組み

送迎の範囲を広げてカバー

ある地域では、隣町のデイサービスと連携して、送迎範囲を広げることで

“空き枠”を有効活用しています。

地理的な壁を乗り越えて「人の流れ」を工夫することで、

地域全体で介護資源を分かち合っている例です。

小規模デイの活用

大規模な施設に比べ、比較的空きが見つかりやすい「小規模デイサービス」もあります。

アットホームな雰囲気が好みに合う方も多いです。

民間の独自サービスとの組み合わせ

地域によっては、NPO法人や民間事業者が運営する「リハビリ特化型」「認知症対応型」

などのデイサービスもあり、多様な選択肢が広がっています。

7. 家族ができる工夫と心構え

“完璧な選択”を求めすぎない

「ここじゃなきゃ嫌」と思いすぎると、どんどん選択肢が狭まります。

大切なのは、最初の一歩を踏み出してみること。

完璧を目指すより、「今できるベスト」を見つける視点も大切です。

完璧を目指すより、今できるベストを見つけることが大事だというイメージの画像

ケアマネさんとの連携を強める

「今後キャンセルが出そうな施設は?」「今空いているところの雰囲気はどう?」など、

具体的な情報をこまめに確認しておくことが有効です。

親の“気持ち”に寄り添う

「嫌がるからデイサービスは無理」と諦める前に、

「どうして行きたくないのか?」をゆっくり聞いてみてください。

不安の原因がわかれば、受け入れやすい環境を一緒に整えていくこともできます。

おわりに:待つだけでなく、“選択肢を広げる視点”を

「デイサービスが空いていない」という現実は、決して珍しいことではありません。

でもその壁にぶつかったとき、ただ嘆くだけではなく、

「どう動けば少しでも前に進めるか」を考えてみると、新しい扉が開くこともあります。

地域差はたしかにあります。

けれど、それを乗り越える工夫も、また地域に根ざした“知恵”として存在しています。

このブログが、少しでもあなたとご家族のヒントになりますように。

いつも応援しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考・出典

  • 東京都福祉保健局「介護サービスの地域格差と確保の工夫」
  • 厚生労働省「都市部における介護人材不足とサービスひっ迫」
  • 総務省「地域別高齢化率に関する統計データ」

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